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課題研究募集案内

2020年10月19日 

2021年度課題研究募集のお知らせ

課題研究検討委員会 

 「大学教育学会課題研究検討委員会規程」(以下、「規程」)及び「課題研究の選定及び評価に関する内規」(以下、「内規」)に基づき、2021年度の課題研究を下記の要領で募集します。  

1.課題研究について

 本学会は、1979年12月の「一般教育学会」としての発足直後から、「高等学校学習指導要領にかかわる大学教育の問題」(代表者:扇谷尚、1980-1984)を皮切りに、絶えることなく課題研究を行ってきました。周知のように、「『FD(ファカルティ・ディベロップメント:教授団の能力開発)』、『大学の自己評価』、『学士課程教育』などの課題研究は、学会の研究活動の中軸となり、旗印」ともなりました(学会概要「趣旨と目的」より)。学会の歴史は課題研究の歴史ともいえます。
 内規では、こうした課題研究を「学会として大学教育の研究と実践に係る重要な課題を明確にし、組織的に取り組むことで、学会活動と大学教育全体の発展に貢献するための戦略的なもの」と定義しています。
 現在、進行中の課題研究は以下の4件です。
 ①「学生の思考を鍛えるライティング教育の課題と展望」(代表者:井下千以子、2018-2020年度)
 ②「アクティブラーニングを支援する学生アドバイザーの制度・研修・効果に関する実証的研究」(代表者:杉森公一、2018-2020年度)
 ③「学修成果アセスメント・ツール活用支援を通したエキスパート・ジャッジメントの涵養と大学組織の変容」(代表者:深堀聰子、2019-2021年度)
 ④「大学教育における質的研究の可能性」(代表者:山田嘉徳、2020-2022年度)

 2021年度は、終了する①②に代わる新たな課題研究を1ないし2件加える予定です。この新規課題研究(1ないし2件)を募集します。

 

2.新規課題研究について

(1)課題研究テーマ(委員会提案)
 新規課題研究については、当委員会及び理事会で検討し、下記のような8テーマを望ましいテーマとして提案します。 

①「正課・準正課における経験学習型教育実践の現状と課題」
 現在、正課教育(Problem-BL、Project-BLなど)でも準正課活動(サービスラーニング、海外研修など)でも、経験学習型教育実践が、学生の学びと成長にインパクトを与えるものとして注目されている。その現状と課題を明らかにする。

②「大学における市民性教育(民主主義教育)」
 大学生は全員選挙権を持つようになり、民主主義社会を支える市民を育成することは高等教育においてより重要な使命となっている。学士課程答申においても「自由で民主的な社会を支え、その改善に積極的に関与する市民」として21世紀型市民を定義しているが、自由で民主的な社会についての知識とその維持・発展にどう関与するかについての教育は大学ではほとんど実践されていないのが現状である。このため、大学における市民性教育のあり方と実践についての研究を課題研究のテーマとして提唱する。

③「教職員能力開発における大学間連携の可能性と課題」
 従来の単位互換制度に加えて、地域ごとにFD・SDプログラムを共有する試みが始まって十年が経つ。地域の中核として位置づけられている大学が果たすべき役割は何か、どんな課題が見えてきたのか。

④「大学認証評価制度の効果に関する再検証」
  認証評価は始まって15年あまりになるが、その指標は細分化する一方で、どこの大学も、相当なペーパーワークに苛まれている。認証評価は果たして教育を改善するための評価になっているか。認証評価のあり方や効果が再検証されるべき時期に来ているのではないか。

⑤「IR活動を教学マネジメントに有効活用するための方法と課題」
 IR担当は任期付き若手研究者の専門職ポストになりつつあるが、その職務はデータ収集、分析、加工、報告に限られる。そのデータを活用して大学の教学マネジメントに関して責任を負うのは理事や副学長である。しかし、そうした大学の経営陣とIR担当者の間に十分な連携がなされているであろうか。現状ではまだまだ不十分だと思われる。IRの分析結果を大学の教学マネジメントに有効活用するためには何が必要なのか。

⑥「大学の学習環境(ラーニングコモンズなど)のあり方について」
 近年、自律的な学習者の育成、大学の質保証や学びの質向上のためにラーニングコモンズ(LC)やアクティブラーニング教室などを整備しつつある。学習環境をどのように設計、運用、評価をしていく必要があるのか、授業や学習支援との連携といった点について検討する。

⑦「文理横断型の教養教育(新たな時代に求められる教養教育)」
 初等・中等教育の改革、ICTの普及、社会構造の変化などを背景として、大学の教養教育は今問い直しが迫られている。組織の枠を越えた幅広い分野からなる文理横断的なカリキュラムなど新たな時代に求められる教養教育について探究する。

⑧「実務家教員に対する能力開発」
 実務家教員に対する能力開発専門職大学をはじめとして、実務家教員が多用され始めている。豊富な知識や技術、実務経験を有する人材である一方で、必ずしも授業を教えることに熟練しているわけではない。実務家教員に対する体系的なFDを検討する。

(2)課題研究テーマ(その他)
 ただし、上記のテーマにこだわらず、テーマの学術的・実践的重要性・妥当性、研究計画・方法の新規性・妥当性、研究成果の波及性・応用性などを有したテーマ・計画は奮って応募してください。先行事例がなく萌芽的な課題も受け付けます。

   これまでの学会大会におけるラウンドテーブルを企画された方々をはじめとして、学会員の皆様の積極的な応募を期待します。

 3.申請手続きと審査について
(1)申請手続き
 応募される場合は、内規(「課題研究の選定及び評価に関する内規」)をよく読んだ上で、当ウェブサイト内の2021年度課題研究申請書に記入の上、2021年1月31日(日)までに、事務局(jacue.office@gmail.com)へ、メール添付にてご提出ください。
 課題研究の申請を行うことができるのは正会員に限ります。ただし、研究組織(課題研究グループとコメンティター)には、必要に応じて会員及び会員以外の専門家を研究協力者として加えることができます。
 研究期間は、通常3年間と定められていますので、今回の応募では、2021年4月1日からの3年間となります。
 補助金は、課題研究一件ごとに通常、年40万円です。科研費等の他の財源と組み合わせることは可能です。

 (2)募集期間
 2020年10月20日(火)~2021年1月31日(日)                 

(3)審査
 テーマが委員会提案にそったものかそうでないかに関わらず、当委員会及び理事会で厳正な審査を行い、1ないし2件を採択します。なお、複数の会員(グループ)から類似性の高いテーマでの応募があった場合には、当委員会で検討し、必要と判断すれば、調整して一本化を図る可能性もあります。
 申請された研究計画は、内規に示されている「課題研究(候補)の選定基準」に基づき、当委員会が総合評定を行った上で(複数推薦する場合は順位をつけ)、選定候補として理事会に推薦します。2021年3月の理事会において審議され、4月から課題研究が開始される予定です。

2021年度課題研究申請書」(ファイル内の「記入上の注意」も必ずお読みください。)